美容皮膚科の存在について
美容皮膚科は、その人が本来備えている肌の美しさを追求することを目的としています。肌に起こる感染症やアレルギー症状、外傷などの治療は、従来からの皮膚科に委ねられることになります。菌やウイルス、アレルギー物質といったものに対しては、それらに効力を発揮する薬剤を必要とします。皮膚表面に症状が現れた段階で早めの治療を施しませんと、体の中にまで影響を及ぼす可能性も出てきます。
すなわち、皮膚科は肌トラブルによって緊急性を招く恐れのある事態に対処する分野になります。それに対して美容皮膚科は、年齢にふさわしい理想的な皮膚の追求をおこないます。たとえ改善に時間がかかったとしても、根気良く推し進めていきます。例えば、シミやシワといったものは、老化に伴うものであり、決して病気と位置付けることはできません。
とはいえ、年齢と共に避けて通ることはできませんので、出来るだけ老化を食い止めたい思いの強さは、誰しもが持っています。その他にも、本来あるべき姿とは異なる状況を作り出している皮膚の状態に対しても、できるだけ早期に解決することを目指します。皮膚は、他人の視線からも真っ先に目に付く部位になります。その皮膚の色や質を本来の状態に整えていくことは、多くの人たちが求めているものでもあります。
もちろん、表面上の美しさを施すだけでなく、皮膚のメカニズムをはじめとする知識や技能を必要としますので、美容皮膚科の多くは皮膚科経験者が携わっています。